浜松ジャズウイーク(URLがyamaha.co.jp !!お問い合わせ先もやっぱり、ヤマハ株式会社 ハママツ・ジャズ・ウィーク事務局)も今年で19回目を迎えました。


Jazz weekとはいうものの、実質最初と最終週は土日となるため、9日間ほどになります。

その期間中はアクトシティ大ホールをはじめとして、市内のライブスポットやストリート、駅ビル内のオープンスペースを利用して、あちこちで生演奏が開催されています。

来年は記念すべき(!?)20回目となるため、これまで5月末〜6月上旬にかけて行われてきたこのイベントも秋に開催となる−−−−ということだけは既決事項だとか。



それはそうと今年のジャズウイークです。

駅前に聳え立つアクトシティ内の大ホールではマイク・スターン・トリオのコンサートをメインに沢山のプログラムが組まれています(有料)

市内各地のライブスポットでもスモール・コンボを中心として、夜に有名musician達がライブを行っています(当然、有料)

そんな中、5月23日は駅ビルメイワンの7階、駅前北広場・キタラ、ZAZA中央広場前において、12:00-17:00過ぎまで延々とアマチュアmusician達の演奏が続くのでした(無料)

中にはライブハウスでチャージがかかる演奏をされている方もおられるようでしたが、私は知らない方々です。


この3会場はじゅうぶん徒歩圏内にありプログラム片手に回遊することが可能です(主催者もそれを念頭に置いてセッティングしたのでしょう)

であれば、雨降りしきる中であれど、プログラムを見て、気になる演奏を見て回ることにしましょう。

既に浜松駅到着時には雨だったので、濡れないで済むメイワン7階へ。


 →エスカレーター脇のオープンスペース


 →次第に人も増えてきました。


 →彼らは甲陽音楽学院名古屋校)バンド


駅前北広場・キタラはビッグバンドが入れ替わり立ち替わりで、演奏中。


 →外は寒うございました。


 →通りすぎることなく足を止める音楽の街の人々


駅から少し離れたZAZAでは階段状の広場を上手に利用してテントの中で演奏中。


 →こういうことを想定して設計したと思われます。



実は今回の浜松行きにはもうひとつ目的があったのでした。

それは再訪、“トゥルネ・ラ・パージュ”

既に前回伺った時のことは書いてあるので、それから早4年ほど経つ。はたしてまだ営業されているのだろうか????


心配だったのです


なぜかって? 

そりゃあ、初期投資としてスピーカーだけに1800万円+設置費用別途というようなことをしているところが、コーヒーだけで経営が成り立つとはとうてい思えないからなのでした。


記憶を頼りに例のビルへ。


「あった!」


 →この偉容はジャズ喫茶とは思えない。


1階の奥まったところにある入口も変わらない。


 →入り易い入口


 →喫煙はこちらのベンチで+諸々のイベント告知の掲示板


入店。

手前右側のカウンター席と左手のテーブル席は会話OK。

(地元の方とおぼしき)おばさま方が談笑中。その間をさらに奥へ。

2〜3段の階段を降りるとそこは、以前伺った時に腰掛けた椅子とサイドテーブルが並び、正面にはアバンギャルド+ベースホーン様が鎮座しておられた。


 →!!!!!!!!!!!!!!


上には大スクリーンにトーキー映画流れている(著作権の関係でしょう。今500円以下で販売されている往年の名作映画のDVDである)。


 →音声なしでも充分わかるストーリー


このへんは「前と同じだぁ。」・「(椅子に深く座り)ふぅ〜、落ち着くなあ、ここ。」

そんな感想を改めて抱いたのでした。

店内掲示をみれば、5月でオープンして丁度5周年を迎えたとある(コーヒーチケットを記念価格で販売中)



他にも気付いたものが・・・・。

前からあったものか、それとも以前は私が気付かなかったのか? 

正面(奥ね)に向かって右手には、スピルバーグ監督作品・トム・ハンクス主演の映画“ターミナル”で主人公のビクター・ナボルスキーが空港で足止めされても、この目的のためだけに入国を望んだ設定となっている「あの写真」があった。


「あの写真」

とは・・・・






























1958年に撮影された“ビッグ・ピクチャー”と呼ばれる1枚の写真。「ア・グレイト・デイ・イン・ハーレム 〜57人のジャズミュージシャンの肖像〜」と題される写真である。

1958年8月、NYハーレム。「エスクァイア」誌の呼びかけで、ジャズミュージシャン57人が集まった。ベイシー、ブレイキー、ガレスピー、モンク、ロリンズ…。世代も流派も越えて、初めて一堂に会したジャズ界の巨人たち。アート・ケインが撮った、後に“ビッグ・ピクチャー”と呼ばれるこの写真は、ジャズ最盛期の一頁を記録した、記念碑的作品として今に伝わる奇跡の一枚である。


ということで・・・・




席を立って近寄ってみるとポスターを販売している−−−−とある(少しだけ、心が動いた)


 →ぼけちゃいましたね。


http://www.harlem.org/



http://www.amazon.com/Jazz-Portrait-Harlem-Photography-Poster/dp/B000ELFO9M/greatdayinharlem/

を参照してみてください。


 →これです


さらにキョロキョロすると、反対側にはJazzの木のポスターがあった(これ、以前エスクワイア・日本語版の付録についてきたものだったら、私も持ってますぜ!)
Jazzの歴史を1つの木に例えた秀逸なもので、Jazzの発展を類型化したperspective(透視図)で非常にわかり易くできているのでした。


前回は品切れで口にできなかった一品があった。
それは巌邑堂のどらやきである。


今回、注文時に聞いてみた。「どらやきありますか?」と。
「はい、ございます。」とのこと。
「じゃあ、ポットでケニアAAと、どらやきください。」ということで、出てきたのが、これ。


 →豆菓子付き+コージー付き


注文時の女性とは違って、この時は外国人(南米系?)の人が流暢な日本語と椅子の高さに合わせた立ち座り(いわゆるホスト座り)で応対してくれた。

居酒屋でもそうだが、客の目線よりも低い位置に自分を置くというのが、接客サービスのスタイルになってきている(らしい)

アバンギャルドのセッティングをよく見てみた。

床(パイル地のカーペット)より約20cmほど高いコンクリート床の上に置かれている。

壁面には歴代の(2010年7月号で休刊となることが決まっている)スイングジャーナル

反対側にはLPの名盤ジャケットが並ぶ。


 →アートの世界


以前にも感心したが、こんなに綺麗なジャズ喫茶は、私の経験では函館の“MILESの枯葉”と双璧である。

既に5年を生きたお店である。今後も音楽の街・楽器の街、浜松の顔として、コーヒー・紅茶・音・映像に店主(矢野裕理さん)らしさを出して、末永く続けてくださいね。


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基礎データ

店名:トゥルネ ラ パージュ(TOURNEZ LA PAGE)

場所:静岡県浜松市板屋町628番地 Y3ビル1階

電話:053-455-7100

営業時間:12:00〜21:00

定休日:火曜日・第2第4月曜日

公式ホームページ:http://www.tournezlapage.jp/