現在住んでいるところに引っ越してきて、5年目に入った。


引っ越しをして1年目のいつ頃だろうか? 


カレーが好きな私はCoCo壱番屋座光寺店に向かった。駐車場に車を駐めた。


いつものようにmenu(肉以外の品)+αのらっきょう別売り30円)を注文し、いつものように食事を終え、会計を済ませ店を出て愛車に向かった。


ふと東の方を見ると灯りが見える(時間帯は既にそんなころだった)

因みにCoCo壱番屋座光寺店の南は過剰なまでに目映いCOTE D'AZUR(なぜか全て大文字)のライトアップがあるため、そちらは見ない方がよいでしょう(2010.04.23現在、外装工事中で地味に覆われていますが・・)。

http://www.cotedazur.jp/branch/detail/10312.html


フィールドワークで身につけた嗅覚にぴんときた。


「行ってみよう。」


車をCoCo壱番屋座光寺店とCOTE D'AZURの間の道を東へ50m、北側。













































そこは正面に集合住宅(いわゆるアパートですね)【rainbow】、左手には富士コーヒーの文字が入った看板が置かれ、“Over the Rainbow”と記されていた。


 →座光寺地区に富士コーヒーの飯田営業所があります。


虹の彼方へか(ふっ、と一息)。」と呟き、建物に隣接させて車を止めた。


 →きれいに撮れました。


建物の南側には「営業時間5:00pm〜11:00pm」と示され、なぜかLP盤がオブジェとして飾ってあった。確か、私の記憶が正しければそのLP盤はMichel PetruccianiのPlaygroundであったように思う(しかし現在は、太陽光を長時間浴びてしまったために、塩化ビニール製のLP盤はへにょへにょに折れ曲がり、レーベル面も色あせて、もはやタイトルさえも見えない状態である)


 →あな、労しや。


重厚なドアを開けると、左側からJBL4343(B?)の音を浴びることになる。


 →中が見えないと、一見さんは結構緊張しますよね。


4343(B?)と自作のスピーカーがが並列され、合計4台が壁面を埋めている。
その上にはロールスクリーンが用意され、プロジェクター上映もできるようになっている。


 →ぶれてます。


私が最初に伺った頃は、店内にウッドベースやドラムセット、キーボードは無かったように記憶している。

次第に楽器が増えてここを会場にして女性が練習をしていた時に出くわしたこともある。

ふつうのテーブルと椅子が約8セット(かなりアバウトな数。時折、機材のために使用不可の時もあるので)+カウンター席が4つ。

CDとLPを主体とした従来通りのjazz喫茶だと思っていたら、・・・・(それも十分、いい音を聞かせてくれているのに・・・です)

マスターはCSの“STAR digio”を導入。


曰く「新譜はこれが早いんだよね。一度に全曲はかけないんだけどさ、雑誌のレビューを見て買ったらがっかりなんていうこと、あったでしょ。これで一回聞いてみて、良かったら買えばいいから、案外使えるのよ。オリジナル番組にもテーマがあるしさ・・・・。」

とのこと。

壁面には厚さ3cmにも及ぶスポンジがところどころ(いやかなりの面積にわたる)に張られている。きっと吸音のためのセッティングだと思うが、こればかりは実際に音を出してみて、お気に入りのテスト盤をかけてみて、「?」だったりするとさあ大変


「あ〜でもない。」

「こ〜でもない。」

「いや、きっとこうすればいいはず。」

「いやまて、あれでこうなったんだから、こっちのほうが・・・・。」

などと、寺島靖国氏曰く【オーディオ快楽地獄】の道が大きな口を開けて待ち構えているのである。


この道はまさに【ドM】の道である。


音楽の神ならまだしも(アポロンとかいますね、山中湖近くにはこんな神社もあります)、「音」そのものの神が、これでもかこれでもかと繰り出す試練に耐えて耐えてその都度答えを出さなければならない

その都度というのは、音源が異なればそこから出てくる音が違ってしまうし、録音年の違いもモロ出てしまうし、レーベルによって音の味付け具合も違う。レコーディングエンジニアの個性も手伝って、この違いがわかるシステムで再生すると、それはそれで深遠なる世界であるそうな

だから音のポイントを1つ定めてセッティングしてもダメであるらしい。


聖地・一関市の【Basie】のマスター菅原昭二さんの

「100枚かけて100枚とも再現できた音のレベルの平均だったら、うちがいちばんだと思うよ。」

この発言はあながち嘘じゃないのだと思う。

不特定多数が来店するところでは、それもリクエストなんぞをする客がいようものなら、何(どんな音源)にお呼びがかかるかわからない。そのために(たぶん)ミリ単位の調整をしてきたのだと『ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 ぼくとジムランの酒とバラの日々』にはあったように記憶している。


先達が極めた峰の頂は、遙か遠いところにある。


で、【Over the Rainbow】である。

3cm厚のスポンジは遠くからはわからないものの、近くからの見た目には、「えっ!」という印象(だって、そのまんまですから)

壁面ではなく、「天井にスポンジ」だったらどうだったのだろう?

(私の実家の部屋は天井全てに吸音材〜銘柄失念)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

基礎データ

店名:Over the Rainbow(オーバーザレインボウ)
場所:長野県飯田市座光寺共和(CoCo壱番屋座光寺店 東50m)
電話:?
営業時間:5:30pm〜11:00pm(客がいないと早めに閉めてるようです)
定休日:?