jamjam
1995(平成7)年1月17日の阪神・淡路大震災(兵庫県南部地震)から早14年。
三宮や元町を歩いていても表面上は、その傷あとが(あまり)感じられない。
かつて存在していた「木馬」も“木馬's Tavern”として復活しているし、ここ“jamjam”も営業しているし、“KOBE JAZZ street”も毎年恒例になっているし、ライブハウスも三宮を中心に何軒も存在し、もともとjazzが盛んな港町の面影が、その気になれば感じられるすてきな街として、復興した。
大丸神戸店から元町商店街のアーケードに入ったちょっと裏手の地下一階。
←絶滅したはずの文字「ジャズ喫茶」を掲げている!
この「ちょっと裏手の地下」という立地が「わかる人だけ、来てね。」というメッセージになっていて、ソソラレルのだ。
地下への階段も初めての人には、
「えっ、ここって大丈夫(アブナイ店じゃないの)?」と思わせるし、2回目以降の人は、こんな案内表記もにこにこしながら、通過するだろう。
←アルバイトの女の子の手書きですね、これは。
ドアを開ける。
(ドアの下には通気のためだろうか、ドアストッパーがついている)
←やはりアジトである。
すると、そこでは右側から大音量の洗礼を受けることになる。
機材。
(プレーヤー・トーレンスTD521+SME3012PRO、SURE V15V/W)
(プリ・トロアード3C33、C27、LUX C35M)
(パワー・マッキントッシュC2255)
(スピーカー・ウーレイ813BX)
〜季刊ジャズ批評別冊「ジャズ日本列島95年版」より
右側の席は椅子がほとんどスピーカーを向けて配置されており、往年のジャズ喫茶そのもの。
当然! 「会話厳禁」
ただ、椅子の快適さは平成の時代のもので、今風である。
例えるならば、ボールがグローブに包み込まれるような感じで、疲れた身体を抱擁してくれる、そんな暖かさなのだ。
一度この椅子に腰掛けると、精気を吸い取られるように「ぐたぁ〜」としてしまう。
と同時に、スピーカーから大音量のほとばしり出る音の洪水と音の粒子(!?)を全身に浴びることになる。
すると10分も経つと音の粒子によって、身体の新陳代謝が良くなり、再び元気がわいてくる(私の場合。症状には個人差があります)。
そんなタイムスリップを体験できるスペースなのである。
←雑居ビルの地下1階は、配管剥き出しのアングラ空間。
左手のスペースは会話OKのテーブル席が配置されていて、こちらはちょっと大きめの声で(もしくはお互いに耳元で囁きながら)談笑している。
ここで是非とも行ってほしいのがトイレ。
無駄に広いその空間(ドアの内側)は、もし自分が便座に腰掛けていたときノックされても、遙か遠くにドアがあるために、反応することができない(声を出せばいいけど、恥ずかしい。鍵がかかっていれば「使用中」ってわかってほしいぞ!)
いつ行っても私より上の世代が過半を占める、そんな客層ですが、がむばってほしいお店です。
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基礎データ
店名:jamjam
住所:兵庫県神戸市中央区元町1-7-2ニューもとビルB1
電話番号:078-331-0876
営業時間:12:00-23:00
定休日:不定休
公式URL:http://jamjam.tonosama.jp/