猫★



JAZZ茶房青猫
名古屋市名東区藤が丘49アンフィニビルB1
電話 052-776-5624
営業時間 13:00 - 2400 (日曜日13:00 - 19:00)
定休日 木曜日

2006年7月号の“Swing Journal”にモノクロページではあるが、丸1ページ分の広告を掲載したお店があった。
それがここ、青猫。



そのコピーには「・・・・・ひっそり開店」なる文字があった。

いやいやどうして“Swing Journal”のこの該当ページは約?万円なのであって、それも(一応は業界における)全国誌であると同時にそのスタンダードを形成している雑誌であるから、それ相当の覚悟を持ってなされたのだろうと想像する。
つまり、ぜんぜん「ひっそり開店」ではないのである。

広告掲載から約1ヶ月以内に第1回目、その後定期的に足を運ぶようになった。
場所は地下鉄東山線の藤が丘駅から徒歩約5分程度の複合ビルの地下1階。

実はこの複合ビル、造りが結構凝っていて地下1階でありながら、地上から階段部分がオープンエアに広くとってあり、陽射しが届く構造になっている。それ故、昼間であれば地下1階の暗いイメージはあまり感じず、リスニングエリアのシートからガラス越しにその日の天候がわかる。
店内スペースはL字型でリスニングエリアの椅子はすべてスピーカー向き。
机は椅子の横にサイドテーブルとして置かれている。

 この大きさだと、パスタ皿はどうやって置いて、食べるのだろう??

もう一方のコーナーはカウンター席(5)と対面テーブルの席(3)がある。
私は迷わずリスニングエリアの席に向かい、JBL S9800SE とご対面である。
ここのシステムは以下のとおり。

プリアンプ GOLDMUND MIMESIS SR 8ME
パワーアンプ GOLDMUND MIMESIS SR M 250ME
SACD/CD プレイヤー GOLDMUND EIDOS 18 CD
スピーカー JBL Project K2 S9800SE

初対面の時の音は、硬かった(と感じた)。
そんな印象である。
というのも内装がコンクリート打ちっ放しなものだから、吸音材をセッティングしてあったとしても、理想的な音場空間までには前途多難であるように思う(そこに至るプロセスを楽しむことがオーナーの趣味だったりすると思われるが・・・)。

 これはJBL S9800SE の間(つまり正面)にセッティングされているオブジェ(?)

 そしてこれが、ゴールトムント。

リスニングエリアの後方にはライブラリーが壁一面に用意されており、音楽・美術・思想関係の書籍で埋まっていた(とはいってもjazzにまつわるものが多い)。

トイレもコンクリート打ちっ放しなのだが、ここにもオブジェと年代物のゴミ箱(?)。(便器は最新型−念のため)

ライティングも間接照明を意識しており、テーブルにはスポットライトを用いるなど、空間設計に凝っていることは明らか。

Life Deco というアンティークショップ(+α)がこのお店の内装や家具のデザインなど、トータルなコーディネイトをされているらしい。

ただ、先述したとおりコンクリート打ちっ放しと心地よい音場空間の両立は、やっぱり難しい。
回数を重ねて訪問するたびに、音の改善がなされてきているようにも思う。しかし、入れ物=空間設計と中身=スピーカーによる音場空間は既存の関係を改善しない限り、難しいのではないだろうか?
空間優先か音場優先か、その落としどころの模索をすることが、たぶん寺島靖国氏のいうオーディオ無間地獄なのだろうと思う。

かつて訪れたことのある、枚方市のブルーライツのように家の設計段階から壁にコンクリートホーンを埋め込むということなんてできないし・・・。

ここは隠れ家であると同時に伺うたびに音の将来性ある発展途上ということで、期待値を含めてご紹介。

余談。
名古屋市大須のサウンドプラザに足を運んだら、レジカウンター前にここのお店のカードが置いてあった。聞いてみると青猫のマスターはこちらから機材を購入されたとのこと。