84



あがたの森公園東側の住宅街の中、自宅科医院として開業していた場所)を改造し、2008年にオープン。


場所が場所なだけに、目的意識を持って伺わないとたどり着けない立地である。


 →看板だけみると????


【884】という数字だけの店名はここのマスターが「林」典生さんという姓に由来している。【ハヤシ=884】ということですね。


入り口からカウンター前を通過し、奥の部屋へ。






 信州大学ジャズ研の定期演奏会ポスターがありますね。


そこにはTANNOYWestminsterが鎮座。


テーブル席はそれに対峙するような、スピーカーとは距離を置いた場所にセッティング。

そんな席に座り右手前をみると、upright pianoにdrum setがあることから、“live”もしばしば行われているだろうと推察する。






「jazzにTANNOY!?」



などと呟きながらもその威容を眺めるだけでも、

「あ〜、このスペースはマスターが自分の趣味で作った空間なんだろうなあ!」との感想を抱くのでした。


→趣味の世界!


約30年間歯科医として開業し、「もういいやぁ、これからは自分の好きなことだけやろう」的な印象を受けるのですね。


マスターをお見受けするところ、60年代jazz喫茶全盛期を知っていて、(たぶん)入り浸りだったりして、「いずれ私も・・・・・」
といったretire後の思いがあったのではないかと思うのです。


団塊の世代が続々とretireしてきたので、たぶんこんな思いを抱いている潜在人口は多いのではないかなぁ(若しくはオヤジ向け雑誌の影響でいきなり「蕎麦屋をやりたい」などと思う人もいるような気がする)。


884も個人のリスニングスペースにお邪魔して、コーヒーをいただきます的なアットホームな造りになっており、コーヒーにプラスフルーツ盛りをサービスしていただきました(この盛りつけはマスターではなくて、奥様がされたようです)



よくカメラ好きの方々はその購入費用の捻出+保管にあたって、「嫁対策」の知恵を共有されているようですが、趣味の範囲に留まっているうちはまだしも、それがさらに高じて開業してしまうレベルとの間には大きな距離(というか溝)があります。


「嫁対策」ではばれない工夫を凝らせばいいのですが、「開業」ともなればそうはいきません。


理解を求め、協力してもらうことが必要になるし、それまで接客なんてしたことがなかったら・・・・。



時折見かける次のようなお店。


@ いついっても
客が私だけの店

A どうみても
趣味でやっているとしか見えない店

B 
採算度外視としかみえないのに潰れない

C 店主はいったい
何者なのだろうと謎の多い


う〜む、これらはなんて魅力的なのだろう。


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基礎データ

店名:Cafe884

場所:松本市里山辺西小松4239

電話番号:0263-35-0407

営業時間:10:30〜21:00

定休日:日曜・祭日